小さな階段が果たす面白さ

 

回り階段(小階段)とその手すり
社交室に通じる階段は、四枚の踏板が四円分を描いたチーク材を使ったものである。コンクリート造りの構造柱を中心に回り込むようにデザインされている。
踏板の曲線をリカバリーする「m」形の手すりは、真竹が使われている。「m」これはタウトの著書・アルプス建築の山頂に設計されたガラスのアーチを連想させる。また桂離宮の桂垣(通称ウグイス垣)のイメージとも重なる。
「曲がった竹を探しなさい」タウトは、水原徳言に指示したという。・・・本当に小さな階段であるが、竹への拘りが際立ち、異彩を放ち社交室空間のポイントとして大きな役割を果たしている。
手すりのジョイント部は釘一本で固定されている為に不安定である事は歪めない。
(棕櫚縄はアクセント?蹴込みは桐を使用している。)
*チーク材
熱帯産のクマツヅラ科の落葉高木、耐水性があり、造船や建築材などに使用。
*m字型の真竹手すり
       京都・桂離宮の鷲垣を彷彿させる。生えたままの和竹(8~12年)を折り曲げ、垣根風に仕上げている。折り曲げる内側に2~3本のスリットを入れ水分の吸収を妨げずに曲げやすくする。竹の葉が逆立つところから鷲垣と呼ぱれている。一方では、ブ'ル-ノ・タウト著「アルプス建築」の中に表現されているガラスのアーチの造形(山頂)に酷似。水原徳言氏の談話=タウトから曲がった竹を探すようにといわれた。